脈と自律神経

【脈診】

鍼灸院に行かれたことのある方なら、施術前や施術中に脈を診てもらったことがあるかと思います。

鍼灸師がこの作業で何をしているかというと、どの臓器(経絡)に異常があるか、身体がどのような状態であるのか、予後はどうかなどを診ています。

患者さんの訴える症状や状態などと照らし合わせ全体像をイメージし、どのような穴に鍼を刺すか、そのくらいの刺激量にするかなど、施術者の頭は高速回転しながら脈を診ているので難しい顔になりがちです。

“東洋医学の真髄ここにあり”といった感じなのですが、施術者の指先の感覚や経験則などが重要なので、とても客観的とは言えません。

しかし、脈診に長けた鍼灸師は妊娠しているか言い当て、女子か男子かまでわかります。

 

さて、自律神経と脈の関わりですが、交感神経が過剰緊張しているときは脈を診てもわかります。どのような脈かというと、多いのは「細・緊・数」。鍼灸師っぽく表現してみました。「さい・きん・さく」と言います。

交感神経緊張状態は血管が収縮するので細く感じます。通常よりも縮んでいますのでこわばって張したように感じます。ストレスから心臓の動きがくなります。脈拍数は80〜120回くらいです。

 

あなたの脈はどうでしょうか。

ストレス状態がさらに進んでくると、「細・緊・遅」となってきます。脈拍数で言えば50〜60回くらい。(日頃から激しく運動をされている方は40回くらいがの状態となります)

この状態だと身体的にもっとつらく、立っているのもしんどくなります。高齢者では特に冬場に多くみられます。40歳以降の卵巣機能が低下し始めた女性などにも。他に力が入らない、記憶力の低下など様々な症状が現れます。ここまでの状態だと回復するのに少々お時間が必要です。

これは生理学的には甲状腺機能の低下とともに、交感神経機能が低下している状態です。

人間は、いや動物はストレスが強すぎると、脳や体の機能を低下させてエネルギーを維持しようと働きます。なぜならエネルギーがなくなると死んでしまうからです。エネルギーの節約のために心臓の働きを抑えます。

するとどうなるか、

活動量が減少し、やる気の低下、体温の低下、免疫機能の低下、思考力の低下、不安状態になります。

これらはエネルギー節約のために自律神経が取っている選択なので、焦ってもがけばさらにエネルギーの低下、つまり状態の悪化を招くのです。

焦らずに休養をとり、じっくりと身体のケアを行いましょう。

当院では身体のケアとともにどのように過ごしたらよいか、あなたに合わせた対処法をお伝えしています。